地元ライター発信!壱岐旅ブログ
【玄界灘に浮かぶ島】壱岐のデカアジ『釣れた』から『釣った』へ
家族4人で壱岐に移住してきた私たち。
壱岐の海ですっかりアジングに魅せられたパパ。
今回はそんなパパのアジングの考察をパパの言葉でお届けします。
*凝り性なパパなので少しマニアック過ぎる内容になっているかもしれません。
掲載日:2023年11月17日
ライター:Yoshiko
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はじめに
アジング開始から1年経過
ギガアジは通年狙え、テラアジの釣果情報を聞く事もあり外道のサイズも桁違い。
デイでも毎日尺アジを連発できる夢の島、それが壱岐。圧倒的ポテンシャルです。
以前は一般的な強めのタックルで尺上アジに対応していましたが、
壱岐に順応した”壱岐仕様のタックルセッティング”に惹かれていきました。
「数釣り」「サイズ狙い」「そこに居るアジを釣りたい」
と様々な思惑のアジンガーがいますが
50cmオーバーのテラアジを釣る事を目標に
25cm以下は捨てて
尺上アジをジグ単のみで300本以上釣って分かってきた事を紹介します。
タックル編
■壱岐のデカアジと戦うために!
ロッド、リール共に相反する
『繊細さとパワー』『軽さと剛性』の確保が必要です。
ショートバイトを拾える感度は勿論の事、軽量リグを扱える繊細さ、
大型アジに対抗できるロッドパワーが求められます。
リールは軽量な方が良いですが、剛性も必須となります。
なぜなら、俗に言うアジングタックルでは
35cmオーバーのアジにはスペック不足で、走りを止められないからです。
掛けてからのファーストラン、そしてファイト中に強烈なランが出て、
寄せて浮かせてからの突っ込みがあり、ギリギリのやり取りを強いられます。
特に最後の突っ込みが厄介で
堤防やテトラでラインが擦れてブレイクする事が多くあります。
さらに40cmを超えるギガアジになると、
より幅や体高が増し、体積は長さの三乗に比例するので尺アジの約2.3倍と
重量感や引きの強さは桁違いです。
リールは、たわんでパワーが伝わらなかったり、巻き上げのトルク不足でほとんど巻けなくなります。
ラインもエステルでは、瞬発的な走りでブレイクする事が度々あります。
フッキングでも、刺さりが浅かったり、しっかりと決まっておらずフックアウトした事が何度もあります。
中でも、ロッド選定は難儀しました。
これまで3g以上のジグヘッドを背負えるパワーを基準に、
レングス長や張りの強さなど何本も取り替えては調子を見てきました。
パツパツなエクストラファーストテーパーのロッドは
ショートバイトを弾きやすく、口切れが多発、腕にも負担が掛かります。
ツーフィンガーでグリップした時に負荷が掛かる薬指を痛めた事もありました。
逆に、しなやかなレギュラーテーパーのチューブラーロッドは
39cmアジを抜き上げてしまうパワーがあったのですが、しなやか故にアジの引きに追従してしまいます。
ベリーは曲がり込んで復元せずに、のされてしまい、取り込みまで時間が掛かかって大変でした。
ロッド、リール、ドラグ設定、ライン、フックなど
タックル全体で釣っていく必要がありました。
■やっと選んだ最適解?!
ここからは参考までに
エントリークラスからハイエンドまで、何度も道具を買っては見直し、
思考錯誤して選んだタックルの一例です。
◎ロッド
23コルト・プロトタイプ672L(OLYMPIC)
近距離戦よりも、テトラ帯や足場の高い堤防に有利な6.7ftの若干長めのレングスです。
1gジグ単から7g程度のマイクロジグまで楽々こなすパワーがあります。
2g以上のジグヘッドを使った大型用ジグ単ロッドで、張りは強い方ですが操作感度も良いです。
これまでに45cmアジをポンピングでリフトでき、主導権を握ったやりとりができました。
しかもまだ余力があったので、「これならテラアジと戦える」と感じたロッドです。
◎リール
22イグジストLT2000S-H(DAIWA)
アジングリールに剛性は必要ないというのは壱岐では通用しません。
70cmヒラスズキ、50cmチヌ、60cmマゴチ、40cmキジハタ、40cmクエ、
50cmサゴシ、40cmカマス、40cmマダイ、40cmネリゴなど
たったの1年間で様々な魚と対峙する機会があったからです。
2万円台の軽量小型リールではたわみが頻発しました。
負荷を掛け過ぎた結果たった数ヶ月でギアが破損してしまいました。
◎メインライン
オールマイト0.4号(SUNLINE)
エステルだと感度はキンキンに出るので0.5号程度を使用するのもアリですが、
2g以上のジグヘッドであれば
ロッドとの相性が良く、劣化し難く、強引なやり取り時の安心感やキャスト飛距離など利点が多く、
PEの方が使い勝手が良いです。
高比重PEの中では好感触なラインです。
◎リーダー
グランドマックスFX1.5号(Seaguar)
デカアジの喉奥に掛かると、歯でリーダーが擦れてザラザラになる事があるので太めのリーダーで対処します。
フロロ2号では8lb程になるので、7lbのメインラインとのバランスを考慮して1.5号を選択しています。
◎ジグヘッド
レンジクロスヘッドギガ2〜3g(土肥富)
太軸のフックが必須となります。
普通のフックだと伸ばされる、折られる事が頻発するからです。
喉奥の硬い部分にフッキングさせる為に
太軸で強度があり、刺さり込みが抜群に良いフックを選んでいます。
◎ワーム
イージーシェイカー3.5inch(KEITEC)
ブラックバス用3.5インチワームと太く、
一見アジにはデカいのではないかと思われます。
しかし、25cmクラスのアジであれば普通に喰ってくるので
デカアジを狙う時は寧ろ丁度良いです。
【タックル全体のバランス】
トルクフルなロッド、剛性のあるリール、強度のあるライン、太軸ジグヘッド。
ロッド自体に反発力があり、長めのレングスでしっかりと粘ってくれます。
フッキングストロークも確保され、太軸ジグヘッドと強度のあるラインを使ったパワーロスの少ないフッキングが可能になります。
40cmクラスのアジであっても、フルドラグで止めて一気に寄せて余裕で抜き上げる事が可能です。
実釣編
■アジの生態を考える!
・デカアジはボトム付近のディープレンジに居る事が多いです。
・下顎が出ている「受け口」の魚であるアジやメバルは
上から落ちてくる餌を捕食する習性があるので、フォール中にヒットする事が多いです。
(反対に上顎が出ている鯛などは上から餌を追いかけて、ついばむように捕食します。)
これら2つの特性から
デカアジは、
『ディープレンジをカーブフォールさせる。』
それだけで釣れます。
デカアジを釣る為のロジックやテクニックは必要なく
状況によって、強めのアクションが良い場合や、リトリーブで反応が良い事などもありますが、
難しく考える必要はありません。
アミパターン?ベイトパターン?
そんなの関係ありませんでした。
微波動?潮噛みの良いリブ?
もはや洗脳でした笑
しかし、実際にデカアジを狙う上で大事な事があります。
それはレンジ把握ができていることです。
そして、レンジを把握するために
大事な事は下準備です。
■メジャースポット「湯ノ本湾」攻略!
具体的に
デカアジ狙いのナイトアジングを紹介します。
◎最初にやるべき下準備。
1.2〜3mくらい先の足元にキャストして、ベールをフリーにしてリグを落とす。
2.何秒でボトムに着くかをカウントする。
3.ボトムに着底したら、そこからリール何回転で水面にリグが上がってくるかを数える。
使用するリールは一回転の巻取り長が65cmだとします。
リグが40秒で着底して、
25回転で水面に上がってきた場合は、、、
巻取り長65cmのリールで25回転なので
水深は65cm×25回転≒16m です。
続いて40秒で16m沈むということは、
沈下速度は2.5秒/mとなります。
これらを踏まえて、デカアジがいるであろうディープレンジは
水深約10〜16mまでの範囲と予測できます。
つまり水深10mに到達するまでの2.5秒×10mの25秒間は
ベールフリーで落とすことが効率的だとわかります。
これで下準備の完了です。
すぐにキャストしたいのを我慢して、
ボトムまで落として巻き上げるだけで
レンジ把握に必要な
水深、沈下速度
効率よく探る為の
ディープレンジの範囲、フリーフォールさせる時間
と多くの情報を得ることができます。
釣り場に着いていきなりキャストする事、それは即ち
地図を持たずに航海に出るようなものだと気付き、
下準備をするようになってからは釣果が飛躍しました。
先程得た情報を用いていよいよ実釣ですが、
ここからは難しい事はしてません。
①狙いたい所にキャストします。
②キャスト後は25秒間ベールフリーで落とします。
③水深10mに到達したら、カーブフォールで落としていきます。
④ボトムに着底したら、チョンチョンチョンと誘い上げて、カーブフォール、また誘い上げて、カーブフォール。
ボトムから1〜3mくらいのレンジを探ります。
⑤足元までリグが来たら、レンジコントロールできているかの確認の為
リール何回転で水面まで上がってくるか数えます。
(狙い通りのレンジコントロールができていなかったらフォール時間やリーリングスピードで微調整をします。)
バイトが出るまでキャスト方向を変えながらこれを続けます。
そしてバイトが出たら、水平方向、垂直方向と立体的に把握できているので
①居る所へキャスト。
②任意のレンジまでベールフリーでカウントして落とす。
③バイトが出たレンジをキープしてアプローチする。
これだけです。
シンプルですが、デカアジが居てレンジ把握ができていれば
後はカーブフォールで釣れます。
下準備とレンジ把握を理解していただくためにディープエリアで説明しましたが、
実際、壱岐はショアからだと5m以内のシャロー帯が多いです。
水深が浅い所でも、やはり中層より下のレンジを同じ様に攻めることでサイズアップに繋がります。
■マズメ回遊を狙い撃つ‼
最後に、ここまでナイトアジングを紹介しましたが
デカアジを狙うならマズメ時は外せません。
マズメの時間帯のデカアジは、
高活性で積極的に捕食している為、浮いている事が多いので
表層付近をリトリーブ中心にアクションを入れて誘います。
群れが大きければ1時間で尺上アジが20本以上釣れる事もあります。
〜番外編〜
これがアジングと呼べるのか?と驚きましたが
実際にマズメ時50cm以上のテラアジを狙っている地元の人のタックルを紹介します。
9〜10ftのシーバス用やショアジギ用ロッド
3000番のリール
メインラインPE0.8〜1.0号
10lbリーダー
を使用してます。
これに30g前後のメタルジグをつけて遠投して早いテンポで狙っています。
ちなみに最近知ったのですが、60cmを超えるアジをペタアジというらしいです笑
おわりに
色々と説明してきましたが、デカアジを釣るのに重要なのは
一にポイント、二にポイント、三、四がなくて五にポイントです。
デカアジはどこにでも居る訳ではありません。
どんなに良いタックルを使っても、凄いスキルがあっても
居なければ当然釣る事はできません。
ただ意外な小場所や湾奥にもデカアジは居ますので、まずは足を使って回ってみてください。
地元の人は意外な場所で釣っています。
◆SpecialThanks
地元壱岐の方々や愛媛でギガアジ狙いをされてる方々、各メーカープロスタッフの方々。
タックルや釣り方などご尽力いただきありがとうございました。
より釣果をあげる事が恩返しになると考えておりますので、今後一層励んで参ります。
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以上がパパの1年間でのアジング考察です。
壱岐のアジングにはこれほどまでに夢中になって追いかけるだけのものがあるのだと感じています。
ぜひ壱岐に来て、夢のテラアジに挑戦してみてください。