地元ライター発信!壱岐旅ブログ
島で集めたシーグラス。壱岐の思い出を作品に変えて持ち帰る「工房 アオトミドリ」
2024年7月、ハンドメイド雑貨とモノづくり体験のお店『工房アオトミドリ』が、晴れてオープンとなりました。
「工房 アオトミドリ」は猿岩やイカなどをモチーフとしたシーグラスアートや島内作家さん手作りの品々を販売しています。また、シーグラスアートやカラーサンドアートのワークショップの開催も行っています。
シーグラスアート作品を島内のお土産屋さんやカフェなどで見かけて、気になっているという人も多いのではないでしょうか。
今回、勝本町勝本浦で「工房 アオトミドリ」を運営している篠崎恵美さんに、工房のオープンの経緯や作品に込めた思い、今後の展望などをインタビューしました。
しのめぐの愛称で呼ばれ、島内でも顔が広く、愛されキャラの篠崎さん。その秘密に、ライター兼農家の嫁、田口有香が迫ります。
掲載日:2024年07月23日
ライター:田口有香
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ニューオープン!「工房 アオトミドリ」
勝本町の中心地、勝本公民館や勝本朝市の駐車場の裏にある、「酒蔵喫茶との」さんの2階に2024年7月、満を持して「工房 アオトミドリ」がオープンしました。
シーグラスアートの工房兼ワークショップスペースです。
シーグラスや貝殻、流木など、自然の恵みや自然のチカラによりもたらされた産物をまた新たなモノに生まれ変わらせる体験メニューを楽しむことができます。
もちろんシーグラスアート作品やそれ以外にも、シーグラスを使って焼いた陶器や流木アート、籐籠や革製品をはじめ、壱岐島内の作家さんが手掛けたハンドメイド雑貨を販売しています。
Column
工房アオトミドリ 店舗情報
🔹ハンドメイド雑貨とモノづくり体験のお店『工房アオトミドリ』
🔹住所 〒811-5501 長崎県壱岐市勝本町勝本浦207(「酒蔵喫茶との」さんの2階)
🔹定休日 火曜日と水曜日
🔹営業時間 10時〜16時
🔹ご予約はこちらからLINE登録→lin.ee/RkMpsRQ
🔹電話番号 090-7166-7880
体験は事前予約無しでも可能ですが、定休日以外の不定休日などもあるため予約をされた方が確実です。
お問い合わせは公式インスタグラムのDMや電話番号からお願いします。
体験のサービスメニュー紹介
①観葉植物でカラーサンドアートづくり体験
グラスの中にカラフルな砂を重ねて自由に模様を描く。
②シーグラスアートづくり体験
海の宝物「シーグラス」を使ってアート作品を作る。
③海のフォトフレームづくり体験
海の宝物「シーグラス」やイロトリドリの貝殻を使って写真立てを作る。
④海の万華鏡づくり体験
海の宝物「シーグラス」やイロトリドリの貝殻を使て万華鏡を作る。
⑤テラリウムづくり体験
グラスの中にカラフルな砂を重ねてミニチュアやシーグラスや貝殻で自分だけの世界を作る。
「壱岐をもっと楽しんでもらうために」と始めたシーグラスアート
田口:シーグラスアートを始める前は何をしていたのですか?
しのめぐさん:市役所職員でした。地域振興推進課や観光課に所属していて、観光客のお客さまや壱岐島の商品に興味を持ってくれている方と話しをする機会が多かったんです。その経験が現在の体験事業に繋がっています。
田口:シーグラスアートを始めたきっかけは?
しのめぐさん:観光客の方にもっと壱岐を楽しんでもらうために、自分にできることはないかなと考え始めたことがきっかけです。そこで、もともと趣味だった「ビーチコーミング」を基にしたアート作品や体験を考え付いたんです。自然の恵みである、シーグラスを使って、楽しい体験を観光客の方に提供出来たら壱岐での楽しい思い出作りになるのではと考えました。
田口:もともとアートや絵に興味があったのですか?
しのめぐさん:考えてみると、小さいころから絵やものづくりが好きでしたね。市役所時代には広報誌の前市長コラムの似顔絵を担当していました。似顔絵やイラストについては今でもたまにリクエストをお受けしたりしています。
Column
お土産としても人気のシーグラスアート
壱岐島のビーチで拾い集めたシーグラスが、猿岩やイカなど壱岐のアイコンをモチーフにしたアート作品が大人気!「お土産として持ち帰って、この作品を眺めながら壱岐のことを思い出してほしい」、そんな願いが込められています。
「壱岐でしか買えない、絶対喜ばれる!お土産情報2023~雑貨編~」はこちらからシーグラス探しは宝探し
さてさて、シーグラスはどのうようにしてアート作品になるのでしょうか。
1,まずシーグラスを海から拾ってくることから始まります。
宝探しみたいなもので、なかなか見つからないこともあるのですが、無になって、砂浜を探します。
自然のものだから、全く見つからない日もあれば、たくさん見つかるときもある。海と繋がっているんだなって感じます。
また私の活動を知った方々が情報をくれたり、友達が拾ってきてくれたりもして、本当にありがたいです。
2,持ち帰ったシーグラスは丁寧に洗って除菌します。
3,一粒、一粒にベビーオイルをつけながら磨いていきます。そしたら、だんだんキラキラと輝いて、かわいさが増してきます。
4,形や色を見ながら想像を膨らませる。「イカっぽいカタチだなー」とか「組み合わせたら猿岩っぽくなった」とか、想像は無限です。
5,シーグラス自体に、またシーグラスを張った画用紙に絵を描いたり色を塗ったりしてアート作品が仕上がります。
シーグラスで輝く勝本の町
田口:工房がある勝本地区はどんなところですか?
しのめぐさん:観光客の皆さまにも人気のエリアです。
そして工房がある勝本商店街には魅力的なお店がたくさんあります。私の工房が入っている建物はもともと大きな酒蔵で、1階には大正ロマン感じる「酒蔵喫茶との」があります。また近所には新鮮な地元のお魚がいただける人気の定食屋さんや壱岐産の食材を使った地ビール屋さん、古い旅館をリノベーションしたオシャレなゲストハウスやお土産屋さん、そして朝市もあります。
田口:これから「工房 アオトミドリ」が目指す姿は?
しのめぐさん:勝本朝市に出店している皆様や地元の飲食店の皆さまとともに勝本町をもっと盛り上げる存在になれたらうれしいです。
昼の時間帯は、壱岐イルカパーク&リゾートや辰の島遊覧など人気の観光名所を目当てにたくさんの観光客の皆さまに来ていただけるんですが、そのまま夜までたくさんの人が勝本エリアで周遊できるようになったら良いなと思います。
例えば、夜の時間帯にも体験ができたら、一杯クラフトビールを飲んでから、シーグラスアート体験するとか。シーグラスアート体験してからサウナに入るとか。
組み合わせることによって、たくさんの人に来てもらえるのではないかと思っています。
田口:今後やってみたいことはありますか?
しのめぐさん:新しくスタートした工房でできることを少しずつ増やしていきたいと思っています。
海外のお客さんの受け入れをしたり、自分の工房のワークショップだけではなく、モノづくりを極めた島内なシニアの方々と一緒にモノづくりが体験できる小さなイベントを企画したりしたいです。
田口:ワークショップを通じて伝えていきたいことは?
しのめぐさん:シーグラスの作品を作るだけではなく、シーグラス拾いからしてみたいという要望もあります。昨年の夏に島内で行った小学生に向けてのワークショップでは、「シーグラスはどこから来たの?」ということを紙芝居で見せました。何かのきっかけで海や川に落ちたものが何十年かけて、海の中で岩にぶつかったり、波にもまれたりして、壱岐のビーチにやってきたということを伝えました。「ドイツのおじさんが飲んだビール瓶かな」「お隣の韓国から来たのかな」と想像し、海は世界と繋がっているんだなって感じてもらえたようでした。
これからも自分の心がときめくものを見つけて、新しいものを生み出す、「工房 アオトミドリ」から目が離せません!しのめぐさんも周りに人が途絶えない理由がよくわかりました。
挑戦し続ける憧れの先輩のインタビューを通じて、ライター兼農家の嫁・田口は、「わたしもしインタビューを受けた時には、しのめぐさんのようにキラキラした目で将来の展望について語りたい!」と、新たな目標を立てたのでした。