地元ライター発信!壱岐旅ブログ
「壱岐七社巡り」で新春パワーチャージ!
日本でも有数の神社の多さを誇る壱岐島。壱岐島は、島のどこを歩いても神社や鳥居を目にする「神々の宿る島」として知られています。その中でも、新春に行われるという「壱岐七社巡り」。
壱岐の歴史や文化に触れながらパワーチャージできるという、新年にふさわしいご利益を得られる特別な神社旅をご紹介します。
掲載日:2024年12月23日
ライター:田口有香
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七社巡りで開運!スタート地点はどこから?
「壱岐七社巡り」は、平戸藩の藩主が特別に崇敬していた七つの神社を回る伝統行事。
巡る順番は、自宅や宿泊先から時計回りでスタートするのがルール。例えば、湯本温泉に泊まるなら「本宮八幡神社」から始め、聖母宮、箱崎八幡神社、國片主神社、住吉神社、興神社、白沙八幡神社の順で巡ります。
壱岐の守護神「八幡神社」を巡る
壱岐島の七社巡りには三つの八幡神社が含まれています。本宮八幡神社、箱崎八幡神社、白沙八幡神社の3社で、八幡神社は守護神といわれています。
本宮八幡神社は、神功皇后が三韓遠征の際に訪れたと伝わる場所で、住吉大神など海を司る神々も祀られています。
箱崎八幡神社では、珍しい鳥居をみてください。薙刀(なぎなた)が反り返ったような形の「鎮信鳥居(ちんしんとりい)」は、平戸藩主が認定した由緒正しき証として立てられたものです。鉄筋を使っていないにも関わらず地震でも崩れていない構造、昔の石工(いしく)たちの技術が光ります。
白沙八幡神社は、青い海と白い鳥居が美しい景観を作り出し、開放感あふれるロケーションが魅力です。
海の神々を祀る「住吉神社」
壱岐島の中央に位置する住吉神社は、壱岐七社巡りの中でも特に注目される神社の一つです。
ここでは、海の安全と大漁を司る「住吉三神」が祀られています。「波の音が聞こえないところに行きたい」と神様がおっしゃって、島の真ん中に鎮座しているという伝説が伝わります。
毎年12月20日には壱岐最大の神事である「壱岐大大神楽」が行われ、700年以上の歴史を持つ壱岐神楽が奉納されます。
また大晦日から元旦にかけても多くの島民が参拝に訪れます。
住吉神社は、壱岐島の海と人々の暮らしを守り続けてきた、特別な存在です。
Column
お参りで冷えた体はお雑煮であっためる
田口家のお雑煮はアゴ出汁です。年末に作ったお餅にかまぼこ、かつお菜、ゆずの皮で香りづけをします。
神秘と歴史が息づく「熊野神社」
鬱蒼と茂る木々に囲まれ、まるで熊野古道を彷彿とさせる神秘的な雰囲気が漂う「熊野神社」。
祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)や素戔嗚尊(すさのおのみこと)といった日本神話に登場する重要な神々です。
また、この神社には蛇にまつわる伝説も残されており、剣に絡みつく蛇の彫刻が施された碑が存在します。
巳年に訪れることで、蛇が象徴する再生や繁栄のご利益をさらに感じられるでしょう。石段から見上げる風景や参道の神聖な空気に触れれば、自然と心が清められるはずです。
Column
熊野神社に伝わる蛇の伝説
壱岐で財を成した王子五郎が、飼い鶏を襲った蛇を木の卵で退治しましたが、その後、蛇の祟りに悩まされました。祟りを鎮めるため「蛇神様」を祀ると、不思議と災厄が収まったといいます。境内には蛇神を祀った石碑が並び、その伝説を今に伝えています。
番外編~巳年の注目スポット「龍蛇神社」
2025年は巳年(蛇年)。壱岐島には巳年にぜひ訪れてほしい「龍蛇(りゅうだ)神社」。火難除け・水難除けや土地の守護神として信仰される「龍蛇神」が祀られています。龍と蛇が融合した神は最強の力を持つとされ、特に巳年にはそのご利益を求めて訪れる参拝者が絶えません。
龍蛇神社の周辺には、「龍蛇浜」と呼ばれる不思議な岩場も。蛇の鱗を連想させる柱状節理の岩石が広がり、自然の神秘を存分に感じられるスポットです。絶景を楽しみながら、島ならではのパワースポットの力を存分に浴びましょう。
七社巡りで新しい年を迎えよう
壱岐島の「壱岐七社巡り」は、島全体に宿る神秘的な力と深い歴史を体感できる旅をご紹介しました。
七つの神社を巡る中で、それぞれの神社が持つ独自の魅力や信仰の背景に触れることができるでしょう。巳年のご利益が期待できる龍蛇神社、神功皇后ゆかりの聖母宮、自然と一体となった熊野神社など、訪れるたびに心が浄化される特別な体験が待っています。
新しい年を幸運と共に迎えるための心豊かな時間を味わうことができます。壱岐島で、神々とともに新しい年をスタートさせてみませんか?